20世紀前半~
主にフランス・ドイツ(思想的源流はデンマーク)
初期:セーレン・キルケゴール/近代的展開:ジャン=ポール・サルトル
絶対的真理ではなく、個人が生きる中でつかむ主観的・実存的な真理を重視
人間は「自由」に存在しており、行動の選択に全責任を負う
人生における不安や虚無を逃げずに直視することが、人間の実存を深める契機とされる
特にサルトルにおいては、人間の存在(実存)は先にあり、後からその意味(本質)を構築する
世界は本来的に無意味であり、その中で自ら意味を構築する姿勢が求められる
抽象的・体系的な哲学から、苦悩や孤独を抱える「現に生きている人間」への関心を回復させた
デカルト的理性中心主義や啓蒙主義への反動として、感情・不条理・個人を再評価した
行動と選択に倫理的責任を伴わせ、自己と社会に向き合う新たな倫理的在り方を提示
不安・死・絶望といった否定的情動を、成長と自己確立の契機として受け入れた
人間の「今ここにある」という生きた在り方。抽象的存在ではなく、行動・感情に伴う存在の仕方
あるものが「何であるか」という固定された性質。実存主義では人間はまず存在し、後に本質を形づくる
他者や本質に規定されず、自ら選択し行動する能力。だがそれには責任が伴う
世界の不条理性や自己の無意味性に直面したときの深い心理的揺らぎ。実存的覚醒の契機
自分の選択・行動すべてに自己が責任を負うという立場。自由の代償
物事の本質的な無意味さ。だがそれを見つめることで人間は自ら意味を構築できる
19世紀後半から20世紀にかけて、合理主義・科学主義の限界が露呈し、人間存在に対する深い不安が哲学的焦点となった。
特に第一次世界大戦、第二次世界大戦という未曽有の人間破壊を目の当たりにした知識人たちは、従来の体系的・神中心の世界観ではもはや人間の苦悩を救えないと感じた。
キルケゴールは宗教的苦悩の中で「主体的真理」に目覚め、ハイデガーは存在論的問いへ、サルトルは自由と責任を掲げて実存の哲学を確立した。
このように実存主義は、人間が直面する孤独・死・自由・無意味性と向き合い、なおも生きる意味を模索する哲学として誕生した。